まいぷれその日暮らし【水戸情報】
性別や見た目の差なんて恋する乙女には関係ない
恋する乙女(男子も含む)は美しい!
海、そして花火大会と夏イベントを経て、まゆ、ゆき、慧、明日花の関係にも変化が……
ここでしか読めない描き下ろしを加えた第4巻!!
島崎 無印
漫画家。
著作に『怪獣の飼育委員』(芳文社)『オークは望まない』(KADOKAWA)など。
Twitterアカウント@shimazakikazumi
コミック: 144ページ
出版社: 講談社 (2019/9/12)
言語: 日本語
ISBN-10: 4065172047
ISBN-13: 978-4065172049
とある理由で男性恐怖症になってしまった主人公が、電車で助けられた女性は……実は女性ではなく、女装している乙女男子だったというところから始まります。
はからずも女装した男性に恋することになった主人公や、その親友、そしてその主人公に恋する男の子が、ひょんなことからやっぱり女装することになったりして……という、なんかとてもたくさん女装男子が登場する物語です。
いろいろと突拍子のない設定の内容に思えますが、この作品のいいところは女装する男性がLGBTとかジェンダーとかそういう問題とか気にせず、ごく自然に女装して生きているというところなんですよね。
男の姿をしていても女性の姿をしていても、魅力的な人は魅力的、そんな当たり前の事を気づかせてくれる作品です。
基本的に不快な人物や嫌悪感のある人物は出ないので、とても心地よく読み進められます。
そして、この作者の作風として人間関係が少しずつ複雑に面倒くさくなっていくところがまた良いのです。
登場人物がみんないい子なのに、なぜか互いに気遣いあいすぎるせいで関係が複雑になっていってしまうんですよね。そこがいい、みんないい子だから悩むのがとてもカワイイ。
そう、1980年代の全盛期の『りぼん』にあったような、古きよき少女漫画を感じさせる作風で、それがかえって2020年代にもなろうとする今になって新鮮なんですね。
登場する人物がほぼ例外なく他人に気づかいの出来るいい人ばかりなので、安心して読めるところもすばらしいのです。
どぎつい恋愛沙汰の物語やニュース食傷気味の人とかにぜひ手を取っていただいて、ほっこりしていただきたい。そんなやさしい世界の作品です。
現在4巻まで発売されており、物語もいよいよクライマックスになってきました。
ぜひともオススメしたい、そんなやさしい恋愛コミックです。
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