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水戸の観光・名所・名物を巡ってみよう

水戸城

名城として挙げられない実用本位の要害

茨城新聞社刊『水戸百年』より転載(許諾 みとの魅力発信課)

しばしば「お城総選挙」というような全国の名城を比較する企画が行われますが、絶対にこういう名城ランキングには載らないのが水戸城です。
実際、名城の基準にされがちな壮麗な天守閣などはなく、現存している写真も水戸城の天守閣はなく、ただ三層の櫓が残されているのみです。
大きな理由として水戸藩が、その創業当時からわずか28万石で御三家としての体裁を整えねばならなかったことや『大日本史』のような一大歴史事業をおこなったため、常に財政難に陥っていた事が挙げられます。

そのため、どうしても「水戸城はしょぼいよ」と水戸市民までが認めるような状態ですが、その城跡を見てみると、その素晴らしい戦略的城塞であったことが伺えます。
水戸城は北に那珂川、南に千波湖を巨大な水堀として使われた天然の要害であり、唯一陸路の通じている西側には何層も武家屋敷、つまり防衛拠点が並んでおり、ちょっとやそっとでは陥落しない「とても戦術的に理にかなった名城」である事がわかります。

千波湖と那珂川に守られた天然の要害

茨城新聞社刊『水戸百年』より転載(許諾 みとの魅力発信課)

こちらは正保年間の水戸城の古地図です。

このように水戸城が千波湖と那珂川を要害にした防衛に優れた城塞であることがうかがえます

戦略的にも、水戸城は東北から南下する敵を迎え撃つために建てられた城であり、那珂川と千波湖を要する天然の要害は、まさに北関東の防衛拠点という言葉にふさわしい要害になっているのです。
壮麗な天守閣など必要のない、実用本位の戦略的にも戦術的にも優れた城塞。
今度お城のことで他の地域の人から煽られたら、こう言い返してやりましょう。
水戸城は見掛け倒しじゃない、本物の実用本位の名城なんだ、と。

住所〒310-0011 茨城県水戸市三の丸2丁目6
アクセスJR水戸駅より徒歩で約9分

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