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「お・も・て・な・し」がとんでもないことに!
渡里長者屋敷跡
茨城新聞社刊『水戸百年』より転載(許諾 みとの魅力発信課)
長者山は台渡里廃寺跡長者山地区のある場所で、奈良時代から常陸国那珂郡の重要な拠点でありました。
そんな長者山には城跡があり曲輪、土塁、横堀などの遺構が残されています。そして、ひっそりと「一盛長者伝説地」という石碑が建てられています。
この地には「一盛長者伝説」という伝説が残っています。
この地には一盛長者と呼ばれる清和源氏の流れを汲む源頼信の五男常葉義政がおりました。
そんな折、後三年の役(1083年)に行軍していた八幡太郎こと源義家が、この長者山で3日3晩にもわたってたいそう豪勢なもてなしを受けたと言われています。
ところが後三年の役の戦後、源義家はこんな豪勢なもてなしができる富裕な豪族が生き残っていると、後々自分の災いになると考えたため、攻め滅ぼしてしまったのでした。
現在の感覚だと考えられない恩知らずですが、平安・鎌倉の武士、それも源氏という一族は、身内こそが最大の敵とばかりに内輪もめと一族での殺し合いが絶えなかった一族なのです。
鎌倉幕府が早々に頼朝の血が絶えたのもその気風のためでした。
当然、八幡太郎義家のような武神とも呼ばれる「ミスター源氏」というような人物はこういう考え方をするわけです。
源義家は良くも悪くも茨城県で数々の伝説を遺した人物で、そんな伝説の一つが長者山の「一盛長者伝説」なのでした。
住所 | 〒310-0902 茨城県水戸市渡里町 |
アクセス | JR水戸駅より車で約12分 |
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