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水戸の観光・名所・名物を巡ってみよう

常陸佐竹氏

源氏800年の北関東の雄

祖先は前九年の役、後三年の役に遡る「佐竹冠者」

水戸徳川家以前に常陸と言えば佐竹氏だと思っている人は多いと思います。

そして佐竹氏はそのイメージにふさわしい由緒と勢力を持った一族でした。

佐竹氏は源氏の流れをくむ名族であり,その起こりは平安時代後期にさかのぼります、前九年の役と後三年の役において活躍した八幡太郎こと源義家が、前九年の役・後三年の役が私闘とみなされ朝廷から恩賞がでなかったため、配下に自腹を切って領地を与えたことから、関東には源氏が大きく勢力を張るようになり、その配下の一人が佐竹氏の祖先でした。

このような事情により源氏の関東地方への進出が始まり、源義家の弟、源義光は常陸国奥七郡(那珂川南面の一部から茨城県北部にかけての那珂西郡、那珂東郡、久慈西郡、久慈東郡、佐都西郡、佐都東郡、多珂郡)を支配しました。

 義光は長子,源義業に当時常陸国を支配していた常陸大掾家の平清幹の娘を娶らせます。

 源義業は,父義光より佐竹郷を継ぎ、その子昌義の時、久慈郡佐竹郷に土着定住し、「佐竹冠者」と称します。これが常陸佐竹氏の起源となります。

 

源頼朝に従い家紋を授かる

源頼朝の挙兵のとき、佐竹氏は常陸平氏(大掾氏)との縁が深かったため、頼朝の挙兵には応じませんでした。このため頼朝が鎌倉幕府を成立させたときは冷遇されましたが、のちの奥州征伐に従うことにより許され、佐竹家の家紋として名高い月印五本骨軍扇を授かります。

 

 

 

山入の乱によって衰退

室町時代の初期に、佐竹家は、山入氏を中心とした佐竹一族の内乱が勃発してしまいます。

応永14(1407)年9月に佐竹義盛が他界した際、相続する男子がなかったため、関東管領山内憲定の次男の竜保丸(のち義仁・義人・義憲と改名)を養子にしたのです。

これに対し、佐竹一族の佐竹義貞の七男師義の子与義(よりよし)たちが、同門の稲木義信・長倉義景・額田義亮とともに源氏佐竹に藤原姓の養子がくることに反対した。

この当時の人々はまだ、源平藤橘の四姓の影響が大きく、源氏の宗家を藤原氏が継ぐことは大きな問題であったのです。

乱は佐竹の4代、約100年にわたり続くことになり,これにより佐竹氏は一時勢力を弱める結果となりました。この乱によって佐竹家は実質的に水戸周辺の支配権を失い、戦国時代の水戸周辺は常陸江戸氏が支配することになるのです。

この頃の佐竹氏の本拠地は常陸太田であり、佐竹氏は茨城北部の勢力でした。

秀吉に従い常陸国の支配権を確立

佐竹氏は戦国時代末期、豊臣秀吉の北条氏征伐にいち早く従い、常陸の支配権を秀吉より許されます。

全国規模の勢力である秀吉の権力を背景を楯に佐竹義重は一気に南下し、水戸城及び周辺諸城を落とします。

こうして常陸国は佐竹氏54万石で統一され、その領国経営が水戸を中心にして行われます。

佐竹氏の特徴とされるのが金山開発です。

現在でも茨城県内にはいくつかの金山跡や坑道跡、鉱山道具が残っていますが、『新編常陸国誌』によると、当時佐竹氏の金山には、大久保、保内、栗山、山尾(日立市)、瀬谷(常陸太田市)、部垂(常陸大宮市)、金澤、八溝、胴坂(大子町)、木葉下(水戸市)などがあったと残されています。

また、市町村史にも田島、有賀、杉崎(水戸市)、高野、塩子、小勝(城里町)、塩沢(大子町)、助川(日立市)などの鉱山があったと記されています。

地名として表に出てこなくても実際にはかなり多く、特に久慈郡大子町にあった八溝金山は越後金山(新潟)、佐渡金山(新潟)に次ぐ生産量を誇ったといいます。

 

関ヶ原後秋田へ転封

関ヶ原の戦いによって徳川氏の天下になると、本拠地である江戸の北の抑えとして水戸や常陸国が重要となっていきます。

西軍についたためというよりもこの要因が大きかったのでしょう、佐竹氏は秋田へと転封され、水戸や常陸国は徳川の親藩、後に水戸御三家徳川氏の所領となります。

佐竹氏の金山経営は徳川家には受け継がれなかったらしく、その技術も継承されなかったためか、徳川政権下では金山の開発が行われず、後に茨城では「金も美人も佐竹様が持っていってしまった」と言われるようになります。

実際、水戸徳川氏の支配は苛烈であり、慢性的な財政難であったこともあり、佐竹氏を懐かしむひとびとが多かったようです。

現在でも水戸や茨城では佐竹氏の研究をする郷土史家が多く、現在、茨城県立歴史館では3月22日(日)まで「特別展 佐竹氏-800年の歴史と文化-」が開かれるなど、度々佐竹氏の研究が発表されます。

徳川氏、佐竹氏、常陸江戸氏は、水戸の歴史を語るには欠かせない一族ですので、是非とも知っておきたいですね。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。