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天狗党員たちが押し込められた鰊倉をそのまま移築された悲劇の施設
1864年、尊王攘夷の志なかばにして幕府に降伏した天狗党の志士800余名は、敦賀にあった16棟の鰊倉(にしんぐら)に押し込まれました。
その処置は大変非道なもので、真冬の北陸で下帯一枚の裸にされ、木製の足枷を嵌められ、一日の食事もにぎりめし一つと白湯だけでした。
5-60人が押し込められた倉一つの中央には排泄桶が一つだけ置かれ、元々がニシンの肥料倉だったという事もあり、悪臭が常に立ち込めたといいます。
このため暗闇と栄養不良、不衛生、極寒と相まって、劣悪な拘禁によって処刑される以前に20名以上が死亡するという残虐な拘禁環境でした。
その後天狗党の降伏者たちは353名が死罪となり、斬首されており幕末でも最大の虐殺劇となりました。
水戸の回天神社にある回天館は、その鰊倉の一つが移築されたものであり、その凄まじい状況を今に伝える施設です。
現在は水戸と敦賀はかつての恩讐は解消され、姉妹都市として交流をしているのです。
内部には天狗党の資料などを展示され、扉や板壁などには、拘禁されていた人々の血書の文字が散見されています。
なお10時から15時が開館時間となり、毎週、月曜、火曜、金曜日が休館日となっておりますので、こちらに来る人は気をつけてください。
住所 | 〒310-0052 茨城県水戸市松本町13−13 |
アクセス | JR水戸駅より車で約9分 |